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子どもから「自分の良いところ」を引き出すコミュニケーション[やる気を引き出すコーチング]

 先日、コーチ仲間Aさんの息子さん(中学2年生)とご一緒する機会がありました。最初は、緊張している様子でしたが、話しているうちに、「あの、質問があるんですけど・・・」と言ってきました。出てきた質問は、「自己肯定感とは何ですか?」でした。
中学生の口から発せられた「自己肯定感」という言葉は、かなり新鮮でした。

「『自分はすばらしい!価値ある存在だ!』と自分で自分のことを認められる気持ちかな」などと話していると、「どうしたら、自己肯定感は高められますか?」と今度はきいてきました。

「自分の良いところ」の掘り起こし方

私は、逆に、息子さんに質問しました。「そうだね、いろんな方法があるとは思うんだけど、じゃあ、自分の良いところは何だと思う?」。
 「え〜?・・・数学は得意、かな」
 「それはすばらしい!私は苦手だったので尊敬するよ。他には?」
 「え?・・・」
言葉を探して、固まってしまいました。

 「じゃあ、好きなことはどんなこと?」と質問してみました。
 「えっと・・・読書です」
 「へぇ!すごいね!良いところの一つだね。どんな本を読むの?」
 「ライトノベルな感じの」
 「どれぐらい読むの?月に何冊ぐらい?」
 「多い時は、文庫本1冊を1日で読みます」
 「それはすごいよ!それも良いところだよ」
 「え?そうなんですか?」
 「うん、集中力がないとできないよね。他には?」
 「・・・」
 「例えば、将来、こういうことやってみたいって思ってることある?」
 「プログラマーがおもしろそうかな、と・・・」
 「へえ!すばらしいね!それも良いところだね。やってみたいことがあるっていいよね」
 「そう思ったきっかけは?」

 

 こうして数分間話しているだけでも、良いところがどんどん出てきます。「良いところ」と言われると、「他の人よりもすば抜けて秀でていること」でなくてはならないと彼は思っていたそうですが、別に他者と比べる必要はありません。
「好きなこと」、「興味があること」、「やりたいこと(夢や目標)」、「やろうとしていること」、「毎日やっていること」、「これまで取り組んだこと」なども、「良いところ」なのだと認識してもらいたいです。そんなことを一つひとつ具体的に質問していると、無限に出てきそうです。

 

「良いところリスト100」を作成する

「一度、100個ぐらいリストアップしてみたら、自己肯定感は今よりずっと高まるよ」と伝えると、「え〜?100個ですか?」と驚いていました。
 私たちのやりとりをそばで見守っていたAさんは、
「お母さんは、たくさん言えるんだけどなぁ。あなたの良いところ!まだまだたくさんあるよ!」と言っていました。さすが、コーチです。我が子ながら、良いところに焦点を当てて、いつもご覧になっているようです。「例えば、食事の準備をしている時に、家族の誰かのお箸が足りないとか気がついて、揃えてくれるのはこの子なんです。本当に助かっていて、よく気がつくなって思いますね」。そう言うAさんも、かなり細かいところまで、息子さんの良いところを見ています。

 日常は、どうしても、「できていないこと」、「良くないこと」に視点が行きがちです。当然ですが、テストでは、間違えた問題のほうに意識が向けられ、今後、どう補っていくかに焦点を当てます。ですから、どうしても、「今のままの自分ではまだ不十分なんだ」という意識を植え付けられがちです。
 Aさんのように、良いところに焦点を当てることを日常的にやっている方のお子さんでも、自分の良いところを10個も即答できません。掘り起こせていないだけで、実際には、100個以上あります。100個にこだわる必要もないのですが、それらが認識できた時に、子どもは必ず「自分の存在価値」に気づきます。

「良いところリスト100」は、それ以上になっても、今後、中身が差し変わっても、まったくかまいません。ご家庭で、ぜひ一緒に作成されてみることをお勧めします。

[Benesse教育情報サイト:教育ニュース 2018年5月15日 (火) 0時00分]

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